医学管理等(医科)

【特定疾患療養管理料】2020年度・診療報酬(医科|B000)

B000 特定疾患療養管理料

1 診療所の場合 225点
2 許可病床数が100床未満の病院の場合 147点
3 許可病床数が100床以上200床未満の病院の場合 87点

1 別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者に対して、治療計画に基づき療養上必要な管理を行った場合に、月2回に限り算定する。

2 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に行った管理又は当該初診の日から1月以内に行った管理の費用は、初診料に含まれるものとする。

3 入院中の患者に対して行った管理又は退院した患者に対して退院の日から起算して1月以内に行った管理の費用は、第1章第2部第1節に掲げる入院基本料に含まれるものとする。

4 第2部第2節第1款在宅療養指導管理料の各区分に掲げる指導管理料又は区分番号B001の8に掲げる皮膚科特定疾患指導管理料を算定すべき指導管理を受けている患者に対して行った管理の費用は、各区分に掲げるそれぞれの指導管理料に含まれるものとする。

5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、区分番号A003に掲げるオンライン診療料を算定する際に特定疾患療養管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、注1の規定にかかわらず、所定点数に代えて、特定疾患療養管理料(情報通信機器を用いた場合)として、月1回に限り100点を算定する。

通知

(1) 特定疾患療養管理料は、生活習慣病等の厚生労働大臣が別に定める疾患を主病とする患者について、プライマリケア機能を担う地域のかかりつけ医師が計画的に療養上の管理を行うことを評価したものであり、許可病床数が200床以上の病院においては算定できない。

(2) 特定疾患療養管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者に対して、治療計画に基づき、服薬、運動、栄養等の療養上の管理を行った場合に、月2回に限り算定する。

(3) 第1回目の特定疾患療養管理料は、区分番号「A000」初診料(「注5」のただし書に規定する所定点数を算定する場合を含む。特に規定する場合を除き、以下この部において同じ。)を算定した初診の日又は当該保険医療機関から退院した日からそれぞれ起算して1か月を経過した日以降に算定する。ただし、本管理料の性格に鑑み、1か月を経過した日が休日の場合であって、その休日の直前の休日でない日に特定疾患療養管理料の「注1」に掲げる要件を満たす場合には、その日に特定疾患療養管理料を算定できる。

(4) 区分番号「A000」初診料を算定した初診の日又は当該保険医療機関から退院した日からそれぞれ起算して1か月を経過した日が翌々月の1日となる場合であって、初診料を算定した初診の日又は退院の日が属する月の翌月の末日(その末日が休日の場合はその前日)に特定疾患療養管理料の「注1」に掲げる要件を満たす場合には、本管理料の性格に鑑み、その日に特定疾患療養管理料を算定できる。

(5) 診察に基づき計画的な診療計画を立てている場合であって、必要やむを得ない場合に、看護に当たっている家族等を通して療養上の管理を行ったときにおいても、特定疾患療養管理料を算定できる。

(6) 管理内容の要点を診療録に記載する。

(7) 同一保険医療機関において、2以上の診療科にわたり受診している場合においては、主病と認められる特定疾患の治療に当たっている診療科においてのみ算定する。

(8) 特定疾患療養管理料は、別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とする者に対し、実際に主病を中心とした療養上必要な管理が行われていない場合又は実態的に主病に対する治療が当該保険医療機関では行われていない場合には算定できない。

(9) 主病とは、当該患者の全身的な医学管理の中心となっている特定疾患をいうものであり、対診又は依頼により検査のみを行っている保険医療機関にあっては算定できない。

(10) 入院中の患者については、いかなる場合であっても特定疾患療養管理料は算定できない。従って、入院中の患者に他の疾患が発症し、別の科の外来診療室へ行って受診する場合であっても、当該発症については特定疾患療養管理料の算定はできない。

(11) 別に厚生労働大臣が定める疾病名は、「疾病、傷害及び死因の統計分類基本分類表(平成27年総務省告示第35号)」(以下「分類表」という。)に規定する分類に該当する疾病の名称であるが、疾病名について各医療機関での呼称が異なっていても、その医学的内容が分類表上の対象疾病名と同様である場合は算定の対象となる。ただし、混乱を避けるため、できる限り分類表上の名称を用いることが望ましい。

(12) 「注5」に規定する点数は、対面診療とオンライン診療を組み合わせた診療計画を作成し、当該計画に基づいてオンライン診療による計画的な療養上の医学管理を行うことを評価したものであり、オンライン診療を行った月に、オンライン診療料と併せて、月1回に限り算定する。

(13) 「注5」に規定する点数が算定可能な患者は、特定疾患療養管理料を初めて算定した月から3月以上経過しているものに限る。

カルテ等への記載事項

通知(6) 管理内容の要点を診療録に記載する。

レセプト記載事項

特定疾患療養管理料を算定する場合、病院である保険医療機関にあっては、「( 床)」の欄に、許可病床の数を記載すること。また、月の途中において当該病床数が変更した場合は、当該欄には変更後の病床数(以下「病床数」という。)を記載し、「摘要」欄に変更日と変更前の病床数を記載すること。

施設基準

1 特定疾患療養管理料の注5に関する施設基準

「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和2年3月5日保医発0305第2号)別添7の様式2の5に掲げるオンライン診療料の届出を行っていること。

2 届出に関する事項

特定疾患療養管理料の注5に関する施設基準については、オンライン診療料の届出を行っていればよく、特定疾患療養管理料の注5として特に地方厚生(支)局長に対して、届出を行う必要はないこと。

別表第一

特定疾患療養管理料並びに処方料並びに処方箋料の特定疾患処方管理加算1及び特定疾患処方管理加算2に規定する疾患

結核
悪性新生物
甲状腺障害
処置後甲状腺機能低下症
糖尿病
スフィンゴリピド代謝障害及びその他の脂質蓄積障害
ムコ脂質症
リポ蛋白代謝障害及びその他の脂(質)血症
リポジストロフィー
ローノア・ベンソード腺脂肪腫症
高血圧性疾患
虚血性心疾患
不整脈
心不全
脳血管疾患
一過性脳虚血発作及び関連症候群
単純性慢性気管支炎及び粘液膿性慢性気管支炎
詳細不明の慢性気管支炎
その他の慢性閉塞性肺疾患
肺気腫
喘息
喘息発作重積状態
気管支拡張症
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
胃炎及び十二指腸炎
肝疾患(経過が慢性なものに限る。)
慢性ウイルス肝炎
アルコール性慢性膵炎
その他の慢性膵炎
思春期早発症
性染色体異常