画像診断(医科)

【コンピューター断層撮影(CT撮影)】2020年度・診療報酬(医科|E200)

E200 コンピューター断層撮影(CT撮影)(一連につき)

1 CT撮影
イ 64列以上のマルチスライス型の機器による場合
( 1 ) 共同利用施設において行われる場合1020点
( 2 ) その他の場合1000点
ロ 16列以上64列未満のマルチスライス型の機器による場合900点
ハ 4列以上16列未満のマルチスライス型の機器による場合750点
ニ イ、ロ又はハ以外の場合560点
2 脳槽CT撮影(造影を含む。)2300点

1 CT撮影のイ、ロ及びハについては、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に限り算定する。

2 CT撮影及び脳槽CT撮影(造影を含む。)に掲げる撮影のうち2以上のものを同時に行った場合にあっては、主たる撮影の所定点数のみにより算定する。

3 CT撮影について造影剤を使用した場合は、造影剤使用加算として、500点を所定点数に加算する。この場合において、造影剤注入手技料及び麻酔料(区分番号L008に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を除く。)は、加算点数に含まれるものとする。

4 CT撮影について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、冠動脈のCT撮影を行った場合は、冠動脈CT撮影加算として、600点を所定点数に加算する。

5 脳槽CT撮影(造影を含む。)に係る造影剤注入手技料及び麻酔料(区分番号L008に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を除く。)は、所定点数に含まれるものとする。

6 CT撮影について、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、全身外傷に対して行った場合には、外傷全身CT加算として、800点を所定点数に加算する。

7 CT撮影のイ又はロについて、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、大腸のCT撮影(炭酸ガス等の注入を含む。)を行った場合は、大腸CT撮影加算として、それぞれ620点又は500点を所定点数に加算する。この場合において、造影剤注入手技料及び麻酔料(区分番号L008に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を除く。)は、所定点数に含まれるものとする。

8 CT撮影のイの( 1 )については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合又は診断撮影機器での撮影を目的として別の保険医療機関に依頼し行われる場合に限り算定する。

通知

(1) コンピューター断層撮影は、スライスの数、疾患の種類等にかかわらず、所定点数のみにより算定する。

(2) 「1」の「イ」、「ロ」、「ハ」及び「ニ」並びに「2」に掲げる撮影のうち2以上のものを同時に行った場合は主たる撮影の所定点数のみにより算定する。

(3) 「1」のCT撮影の「イ」、「ロ」及び「ハ」は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関において、64 列以上のマルチスライス型、16 列以上 64 列未満のマルチスライス型又は4列以上 16 列未満のマルチスライス型のCT装置を使用して撮影を行った場合に限りそれぞれ算定する。

(4) 「1」の「イ」について、64 列以上のマルチスライス型の機器であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しない場合には、「ロ」として届け出たうえで、「ロ」を算定すること。

(5) 「注3」に規定する「1」のCT撮影における「造影剤を使用した場合」とは、静脈内注射、点滴注射、腔内注入及び穿刺注入等により造影剤使用撮影を行った場合をいう。ただし、経口造影剤を使用した場合を除く。

(6) 造影剤を使用しないCT撮影を行い、引き続き造影剤を使用して撮影を行った場合は、所定点数及び造影剤の使用による加算点数のみにより算定する。

(7) 造影剤を使用してコンピューター断層撮影を行った場合、閉鎖循環式全身麻酔に限り麻酔手技料を別に算定できる。

(8) 「注4」に規定する冠動脈CT撮影加算は、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関において、以下のアからオまでの場合に、64 列以上のマルチスライス型のCT装置を使用し、冠動脈を撮影した上で三次元画像処理を行った場合に限り算定する。なお、その医学的根拠について診療報酬明細書の摘要欄に該当項目を記載すること。また、オに該当する場合は、その詳細な理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
ア 諸種の原因による冠動脈の構造的・解剖学的異常(超音波検査等の所見から疑われた場合に限る。)
イ 急性冠症候群(血液検査や心電図検査等により治療の緊急性が高いと判断された場合に限る。)
ウ 狭心症(定量的負荷心電図又は負荷心エコー法により機能的虚血が確認された場合又はその確認が困難な場合に限る。)
エ 狭心症等が疑われ、冠動脈疾患のリスク因子(糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙等)が認められる場合
オ その他、冠動脈CT撮影が医学的に必要と認められる場合

(9) 「注6」の外傷全身CTとは、全身打撲症例における初期診断のため行う、頭蓋骨から少なくとも骨盤骨までの連続したCT撮影をいう。

(10) 「注7」に規定する大腸CT撮影加算
ア 他の検査で大腸悪性腫瘍が疑われる患者に対して、「1」の「イ」又は「ロ」として届出を行っている機器を使用し、大腸のCT撮影を行った場合に算定する。なお、当該撮影は、直腸用チューブを用いて、二酸化炭素を注入し下部消化管をCT撮影した上で三次元画像処理を行うものであり、大腸CT撮影に係る「注3」の加算、造影剤注入手技料及び麻酔料(区分番号「L008」に掲げるマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を除く。)は、所定点数に含まれるものとする。
イ アとは別に、転移巣の検索や他の部位の検査等の目的で、静脈内注射、点滴注射等により造影剤使用撮影を同時に行った場合には、「注3」の加算を別に算定できる。

(11) 「1」の「イ」の「(1)」については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関において 64 列以上のマルチスライス型のCT装置を使用して撮影が行われる場合、又は診断撮影機器での撮影を目的として別の保険医療機関に依頼し 64 列以上のマルチスライス型のCT装置を使用して撮影が行われる場合に限り算定する。